個人情報保護法改正について

  • 2017年7月1日公開

日本クレアスグループが発行している、医療関連のお客様に向けた広報誌「CLIANT‐クライアント」より、医療はもちろん、様々な業種の方々にご参考いただける労務関連のトピックを厳選してご紹介いたします。

マイナンバー制度が導入されたこともあり、個人情報保護に対する意識は年々高まっています。企業の個人情報の取扱については個人情報保護法で定められていますが、平成29年5月30日に改正個人情報保護法が施行されました。

これまで適用除外とされてきた5,000人以下の個人情報を保有する企業も個人情報保護法が適用されることとなりました。つまり、個人情報を取り扱う全ての事業者が対象となります。医療機関においては、取り扱いに、より注意を払うことが求められます。

個人情報とは?

生存する個人に関する情報であって、当該情報に含まれる氏名、生年月日その他の記述当により特定の個人を式ベルすることができるもの(他の情報と容易に照合することができ、それにより特定の個人を識別することができることとなるものを含む。)、又は個人識別符号が含まれるものと定義されています。

具体的には、氏名・住所・生年月日、顔写真、マイナンバー、旅券番号、免許証番号・顔認識データ、指紋認識データ、診療録、処方箋、手術記録、検査所見記録、エックス線写真、紹介状、調剤録等も該当します。

押さえておきたい基本的な4つのルール

(1)個人情報の取得時には、その利用目的を決めて本人に伝え、目的以外のことには使用しない

預かった健康保険証や患者さんから個人情報を取得する場合、ホームページや待合室当に個人情報の取扱方法や利用目的について定時するなど公表しておく必要があります。

(2)取得した個人情報を漏えい等が生じないよう安全に保管する

カルテを鍵のかかる棚に保管したり、レセコン等のデータを安全に管理する必要があります。パスワードの設定やウィルス対策ソフトのインストールなどは必須事項です。

(3)個人情報を第三者に提供する場合は、本人の同意を得る

歯科技工物の制作やレセプト請求事務などを外部に依頼している場合は、事前に患者さんの同意を得ておく必要があります。

(4)本人から開示等の請求があった場合はこれに対応する

本人から請求があった場合には開示・訂正当を行う必要がありますが、本人以外から開示の要求にこたえてしまわないように注意が必要です。


個人情報が漏えいする原因の半数以上は、人為的なミスによるものと言われています。設定ミスや確認不足による誤操作が極力少なくなるよう、組織全体で取り組みましょう。

漏えいが起きてしまいますと、信頼にも関わりますので、管理方法や社内ルールなどの見直しをお勧めいたします。

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