企業は経済活動だけではなく、環境保全や地域社会への貢献にも責任を持つべきとするCSRの概念は、広世間に広まりつつあります。

そして近年、「職場のメンタルヘルス対策」を社会的責任として積極的に実施しようとする企業が増えてきました。今回は、メンタルヘルス不調をもたらす長時間労働について取り上げます。

極度の長時間労働とは？

長時間労働が「うつ病」の原因になっていると取り上げられていますが、この場合の長時間労働は、いったい何時間なのでしょうか。

厚労省では「睡眠時間5時間を確保できない労働時間」として下記のケースをモデルとしています。

厚生労働省の極度の長時間労働モデル

※ひと月あたりの最大残業時間数＝１日５時間×２０日（月の平均労働日数）＝１００時間（月の時間外労働時間数）

時間外労働が月100時間を超えると、健康障害リスクも高まり、労災補償の対象になってきます。「従業員の健康」は重要な経営資源です。100時間を超える残業が続いているようであれば、今一度、労働時間を適正化する見直しが必要です。